30代に入って、今の仕事をこのまま続けてよいのか迷い始める。会社の看板に頼らず、自分の腕で長く食べていける技能がほしいと考える人は少なくありません。
ただ、30代は20代のように「とりあえずやってみる」とは言いにくい年代です。生活があり、家族がいることも多く、選んだ道をやり直す余裕は限られています。
【目次】
30代で手に職をつけるときに押さえておきたいことは、次の3つです。
資格の仕事か、腕の仕事かを分けて考える:資格がなければできない仕事と、資格よりも経験で評価される仕事がある。腕の仕事は、資格を取って終わりではない
5つの物差しで選ぶ:求人の状況、一人前までの道のり、体の負担、年齢の扱い、将来の働き方。この5つで仕事を比べる
学び方と生活の段取りを先に決める:今の仕事を続けながら準備するか、辞めて学ぶか。お金と手続きの順番まで決めてから動く
30代からでも、技能は身につきます。勢いで決めずに、続けられる形を選びましょう。
まず、30代で仕事を変える人がどのくらいいるのかを見てみましょう。
厚生労働省の「令和7年雇用動向調査結果の概況」(令和8年8月公表)では、年齢ごとの転職入職率が示されています。転職入職率は、働く人のうち、1年の間に転職して新しい職場に入った人の割合です。
30〜34歳:男性11.4%、女性13.1%
35〜39歳:男性7.8%、女性9.3%
30代前半では、男女とも1割を超える人が、1年の間に職場を移っています。30代後半になると、その割合は下がります。
ただし、この調査では、前と同じ職種に移ったのか、別の職種に移ったのかまでは分かりません。未経験の仕事に移る人の割合は、この数字よりも少ないと考えておくのが安全です。
同じ調査では、産業ごとの入職率と離職率も示されています。入職率は1年の間に新しく入った人の割合、離職率は辞めた人の割合です。
産業全体:入職率14.7%、離職率13.7%
建設業:入職率10.4%、離職率8.7%
建設業は、人の出入りが産業全体より少なく、入る人の割合が辞める人の割合を1.7ポイント上回っています。辞める人の割合も、産業全体より低くなっています。
それでも、30代で仕事を変えることは、特別なことではありません。
手に職をつけたいと考えるきっかけは、人それぞれです。何を変えたいのかがはっきりしていないと、新しい仕事でも同じところで悩むことになります。
厚生労働省の「令和7年雇用動向調査結果の概況」では、転職して入職した人が、前の仕事を辞めた理由が示されています。全年齢をまとめた数字で、その他の理由を除いた上位は次のとおりです。
男性:「定年・契約期間の満了」16.1%、次いで「給料等収入が少なかった」9.9%
女性:「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」12.9%、次いで「職場の人間関係が好ましくなかった」11.5%
同じ調査では、年齢ごとの数字も示されています。30代に絞って、その他の理由を除いた上位3つを並べると、次のようになります。
30〜34歳の男性:「給料等収入が少なかった」13.4%、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」13.0%、「会社の将来が不安だった」10.0%
35〜39歳の男性:「会社の将来が不安だった」12.7%、「給料等収入が少なかった」11.2%、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」11.1%
30〜34歳の女性:「給料等収入が少なかった」12.2%、「職場の人間関係が好ましくなかった」10.6%、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」10.1%
35〜39歳の女性:「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」13.7%、「給料等収入が少なかった」8.5%、「職場の人間関係が好ましくなかった」8.3%
全年齢では上位だった「定年・契約期間の満了」は、30代ではどの区分でも上位3つに入っていません。30代後半の男性では、会社の将来への不安が最も多くなっています。
会社の先行きへの不安は、会社が変わっても持ち運べる技能を考えるきっかけの一つになります。
辞めた理由は、収入だけではありません。働く時間や休み、職場の人間関係、会社の先行きなど、変えたいものは人によって違います。
たとえば、会社の将来が不安なら、どの会社に移っても通用する技能が向いています。
人間関係に疲れたなら、一人で作業を任される時間が長い仕事が合うかもしれません。
変えたいことを書き出してから仕事を比べると、選ぶ基準がぶれにくくなります。
「手に職」という言葉は、人によって指すものが違います。30代で選ぶなら、まず仕事を2つに分けて考えると整理しやすくなります。
法律で、資格を持つ人でなければその作業をしてはいけないと決められている仕事があります。
たとえば電気工事士法では、住宅などの電気工事の作業に資格を求めています。第一種または第二種の電気工事士でなければ、従事してはならないと定めています(同法第3条、省令で定める軽微な作業を除く)。こうした仕事は、資格を取ることが入り口になります。
資格の仕事は、何を学べばよいかがはっきりしています。その一方で、資格を取っただけでは現場で通用しないことも多く、取った後に経験を積む時間が要ります。
一方で、作業そのものに免状が求められず、仕上がりの良し悪しで評価される仕事もあります。壁紙を貼るクロスの職人は、こちらに入ります。
腕の仕事にも、腕前を示す公的な仕組みがあります。それが、国が行う技能検定です。
職業能力開発促進法では、技能検定に合格した人は「技能士」と名乗れると定めています(第50条)。合格していない人は、技能士という名称を使うことができません。
壁紙の技能検定は「表装(壁装作業)」という職種と作業で行われています。
技能検定には、等級ごとに受検資格があります。厚生労働省の「技能検定制度について」では、受検資格を仕事の経験の年数で決めています。
1級:実務経験7年以上
2級:実務経験2年以上
3級:検定職種に関し実務の経験を有する者
3級の受検資格は、平成30年度から緩和されています。受検に必要な年数は、学歴や職業訓練を受けた経歴によって短くなることもあります。
試験は実技と学科に分かれています。都道府県職業能力開発協会が行う職種では、100点満点で、原則として実技60点以上、学科65点以上が合格の目安です。
つまり、腕の仕事の資格は、経験を積んだ結果として取るものです。30代から始めるなら、資格を急ぐよりも、まず経験を積める場所を選ぶことが先になります。
「手に職」の仕事は、たくさんあります。30代で選ぶなら、次の5つの物差しで比べてみてください。
技能を身につけても、仕事がなければ続きません。地域で求人がどのくらい出ているかは、最初に確かめたいことです。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」では、職業ごとの有効求人倍率が示されています。有効求人倍率は、仕事を探す人1人に対して、求人がいくつあるかを表す数字です。
常用(パートを含む)の数字は、次のとおりです。
建設・採掘従事者:5.10倍
建設従事者(建設躯体工事従事者を除く):4.37倍
電気工事従事者:3.23倍
輸送・機械運転従事者:2.08倍
生産工程従事者:1.60倍
事務従事者:0.37倍
職業計:1.06倍
建設・採掘の仕事では、仕事を探す人1人に対して5件ほど、躯体工事を除く建設の仕事でも4件ほどの求人がある計算です。事務の仕事は1人に0.37件で、求人よりも仕事を探す人のほうが多くなっています。
ただし、この区分には「内装」という名前の分類がなく、壁紙の職人だけの数字は分かりません。また、職業ごとの数字は季節による動きをならしていない数字なので、毎月公表される全国の倍率とは基準が違います。
求人の状況は、月や地域によって変わります。住んでいる地域のハローワークで、目指す仕事の求人を実際に見てみるのが確実です。
30代で始める人にとって、いつ頃に一人前になれるのかは大切な問題です。道のりが見えない仕事は、途中で不安になりやすくなります。
腕の仕事なら、技能検定の等級と経験の年数が、一つの目安になります。また、教わる場所によって、最初の数か月で何を覚えるかも大きく変わります。
クロスの職人なら、最初の目標を「一部屋を一人で仕上げる」に置くと分かりやすくなります。Kitano壁紙スクールの受講風景では、「6帖の天井と壁を一人で貼る」ことを講座の目標の一つとして紹介しています。
体を使う仕事を選ぶなら、どこにどのくらい負担がかかるのかを知っておく必要があります。30代から始めると、その仕事を続けられる年数も考えることになります。
クロスの職人の仕事は屋内が中心ですが、夏の現場は蒸し暑くなります。Kitano壁紙スクールの受講風景では、蒸し暑い日に、スクールが無料で貸し出している空調服を着て講習を受ける様子が紹介されています。
クロスの職人の仕事のきつさについては、クロス職人はきつい?きつさを3つに分けると、軽くできる部分が見えてくるで詳しく紹介しています。
30代からの入り口が狭い仕事もあれば、30代でも若手として迎えられる仕事もあります。業界の年齢の構成を知っておくと、自分の立ち位置が分かります。
国土交通省の資料(令和8年7月)では、建設業で働く人のうち、55歳以上が36.6%を占めています。働く人の3人に1人以上が55歳以上なので、建設の現場では30代はまだ若い側に入ります。
経験の年数で考えても、30代は遅すぎる年代ではありません。たとえば35歳で始めて経験を7年積めば、42歳ごろには技能検定1級の受検資格の年数に届きます。
会社に勤め続けるだけでなく、将来は自分で仕事を受ける道があるかどうかも、物差しの一つです。腕の仕事の多くは、経験を積んだ後に独立する道があります。
30代で始めると、40代、50代になったときの働き方も考えておきたくなります。体の負担が大きくなったときに、仕事の量を自分で調整できるかどうかも、確かめておきたい点です。
独立までの道のりについては、クロス屋の独立は何年かかる?で紹介しています。
40代から始める場合の考え方は、40代で独立できる仕事は?で紹介しています。
5つの物差しで見たとき、30代から選べる腕の仕事の一つが、壁紙を貼るクロスの職人です。
クロスの職人の仕事は、住宅や店舗の壁と天井に壁紙を貼る仕事です。古い壁紙を剥がし、下地を整え、採寸して糊を付け、貼って仕上げるまでを受け持ちます。
一般社団法人 壁装研究会の「壁紙標準施工法」では、壁紙を貼る作業を工程に分けて定めています。採寸、裁断、糊付け、貼り付け、撫で付け、ジョイントの処理、仕上げといった工程です。一つひとつの工程に決まった手順があり、それを体で覚えていくのが職人の仕事です。
Kitano壁紙スクールの受講風景では、講習の初日の様子が紹介されています。器具の取り外し、古いクロスの剥がし、パテ打ち、採寸、糊付機の操作、そして実際にクロスを1枚貼るところまで取り組んでいます。
Kitano壁紙スクールの受講風景には、元電気工事士の受講生の話があります。
受講風景では、電気工事は屋外での作業が多く、雨の日は休みになることが多いと紹介されています。1日に数件の現場を回るので、車での移動も長くなるそうです。
この受講生は、内装の職人として独立することを目指して学びました。講習の最終日には、「一人で現場を任されてもやれるという自信がつきました」と話しています。
修了後はKitanoとパートナー契約を結び、今はスクールの講師「カズ講師」としても活動しています。
カズ講師が30代で未経験から内装の道に進んだ経緯は、次のコラムでも紹介しています。
30代・未経験から「自分の報酬は自分で決める」と決めた男のリアル
Kitano壁紙スクールのよくある質問では、受講生のうち、現場の経験があった人が55%、なかった人が45%と答えています。
スクールを始めた頃は職人の受講生が多かったものの、最近は他の業種から転職を考える人が増え、ほぼ半分になったそうです。転職を考える人の中には、現場の経験がまったくない人も多くいます。
前の仕事で身につけたことが、思わぬところで役に立つことがあります。
リフォーム会社で現場管理をしている受講生について、講師は「現場管理の経験がある分、全体の流れを掴むのは早かった」と話しています。工程の順番が頭に入っていると、次に何をするかで迷いにくくなります。
飲食店を経営する料理人の受講生には、講師が手先の器用さを伝えています。
看護師からハウスクリーニングの経営者になった受講生は、お客様から内装の相談を受けることが増え、技術を身につけようと受講しました。初日から下地づくりと壁紙を貼るところまで進み、講師はパテの打ち方も貼り方も筋が良いと伝えています。
有料のお試しの講習に参加した便利屋の受講生は、日頃から施工をしているだけあって、手際が良く飲み込みも早かったそうです。
前の仕事が建設と関係なくても、段取りの組み方、手先の使い方、お客様への気配りなど、生かせるものは見つかります。30代までに積んできた経験は、むだにはなりません。
受講風景には、未経験から始めた人の最初の戸惑いが残っています。頭で理解していても、体がついてこないところでつまずく人が多いようです。
前職が営業職の受講生は、初日にこう話しています。「頭ではわかっていても体が思うように動きませんでした」。
扉の壁紙を切るときに失敗し、もう一度やり直して、次はなんとか上手くできたそうです。講習の終わりには、6帖の部屋の天井と壁を一人で貼り終えるところまで進みました。
事務職(経理)の受講生は、お試しの講習で、工具の説明、古いクロスの剥がし、パテの処理、プロの施工の見学を経て、最後に数枚のクロスを貼りました。
「工具を扱うのも初めてで、何から何まで新鮮な体験でした」と振り返りながらも、「自分にも出来る気がする!」という手応えがあったそうです。デスクワークの仕事をしてきた人でも、現場に立ってみると、自分に合うかどうかが見えてきます。
介護士からクロスの職人を目指した受講生は、初日に古い壁紙を剥がす作業から始めました。思っていたよりも大きく剥がれてくれず、その地道さに驚いたと話しています。
講師は、壁紙の種類や下地の古さによって剥がれやすさは違い、その現場ごとの違いを肌で感じることが第一歩だと伝えています。壁紙を貼る仕事は、貼る前の準備に多くの手間がかかる仕事でもあります。
元自衛官の受講生は、事前に予習の動画を見てから講習に臨みました。それでも、パテを打つ作業は想像以上に難しかったと振り返っています。
講師は、動画で得られるのは「知識」であり、パテの粘りやヘラの抵抗といった技術は、現場で手を動かして初めて身に付くと伝えています。
受講風景では、目先の速さよりも、丁寧な学びを大切にしていることも紹介されています。30代で始めると早く追いつきたくなりますが、速さは後からついてくるものです。
リフォーム会社の社員の受講風景では、講師が職人の育ち方について話しています。会社に入れば、まずは準備や糊付機の洗浄、片付けなどの作業を、数か月から数年かけて教え込まれるのが一般的だという話です。
Kitano壁紙スクールでは、あえて「貼ること」を先に経験してもらっています。実際に貼った経験があるからこそ、道具を手入れする大切さも分かる、という考え方です。
技能を身につけた後の働き方も、30代のうちに思い描いておきたいことです。クロスの職人の場合、働き方は大きく3つに分かれます。
内装の会社に勤め、会社が受けた仕事の現場に入る働き方です。自分で仕事を探す必要がなく、先輩の職人から現場で教わることができます。
その一方で、会社に入ったばかりの頃は、準備や片付けなどの作業から覚えることが多くなります。貼る経験をどのくらい積めるかは、会社によって違います。
個人事業主として開業し、契約した会社から現場の依頼を受ける働き方です。自分で営業をしなくても、仕事の依頼が届きます。
Kitano壁紙スクールの独立開業サポートでは、修了後にこの形で現場を担当します。働く日を自分で選べるので、家族との時間を大切にしたい人にも合わせやすい働き方です。
内装会社や工務店などから、直接仕事を受ける働き方です。どの仕事を受けるかを、自分で決められます。
その分、営業や見積もり、材料の手配、保険、事務作業も自分で受け持つことになります。個人事業主として始めるときは、税務署に開業の届出を出すことも必要です。
どの働き方を選ぶにしても、まずは一人で一部屋を仕上げられる腕が土台になります。
30代で手に職をつけるとき、いちばん悩むのが、今の仕事をどうするかです。どちらにも良い点と、気をつけたい点があります。
収入を保ったまま準備できるのが、この方法の良いところです。休みの日に技能を学び、手応えを確かめてから次の一歩を決められます。
Kitano壁紙スクールのよくある質問では、仕事が休みの日に合わせて受講できると答えています。1週間ずつ受ける人や、曜日を決めて通う人もいるそうです。
ただし、現場で行う講習なので、土日祝日は工事ができない現場も多くあります。すべてを土日祝日にするのは難しく、受けられる日を相談しながら決めることになります。
また、現場を調整する都合で、受講を始めたい日の1か月前までに申し込む必要があります。今の仕事の休みと合わせるなら、早めに予定を組んでおきましょう。
短い期間で集中して学べるのが、この方法の良いところです。その一方で、学ぶ間の生活費と、社会保険の手続きの段取りが欠かせません。
会社を辞めると、健康保険と年金の切り替えが必要になります。
健康保険の任意継続:協会けんぽの場合、退職日の翌日から20日以内に手続きすれば、最長2年間、前の健康保険を続けられる
国民健康保険への加入:任意継続を選ばずに国民健康保険に入る場合は、退職日の翌日から14日以内に、住んでいる市区町村で手続きする
国民年金への切り替え:日本年金機構によると、退職日の翌日から14日以内に、住んでいる市区町村で手続きする
仕事を辞めて学ぶ間の生活を支えるものとして、まず確かめたいのが雇用保険の基本手当です。
受け取れる条件:自己都合で辞めた場合は、原則として離職日の前の2年間に、雇用保険に入っていた期間が通算12か月以上あること
受け取れる日数:自己都合で辞めた場合は、雇用保険に入っていた期間によって90日から150日
手当が出ない期間:令和7年4月1日以降に自己都合で辞めた場合、給付制限は原則1か月。辞めた日からさかのぼって5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合で辞めて受給資格の決定を受けている場合は3か月
労働局の案内では、令和7年4月以降にリ・スキリングのための教育訓練などを受けた場合、給付制限が解除されるとしています。対象になる訓練は決まっているので、学ぶ場所が対象になるかどうかは、辞める前にハローワークで確かめておきましょう。
国民年金の保険料は、失業を理由にした特例で免除を申請できます。この審査では本人の所得は除かれますが、世帯主や配偶者の所得は審査されます。
雇用保険の手当や、公的な職業訓練を受けられるかどうかは、人によって条件が違います。辞める前に、住んでいる地域のハローワークで確かめておきましょう。
30代で手に職をつけると決める前に、次の点を確かめておくと、後で迷いにくくなります。
生活費の見通し:学ぶ間と、仕事に慣れるまでの間、生活をどう支えるか
学ぶ場所と方法:会社で教わるか、公的な訓練か、スクールか。どこで経験を積めるか
働く地域:目指す仕事の現場が、通える範囲にどのくらいあるか
体の負担:自分の体で、その仕事を何年続けられそうか
将来の働き方:会社に勤め続けるか、いずれ独立するか
家族がいる人は、これらを家族と一緒に確かめておくと安心です。とくに生活費の見通しは、自分一人で決めずに話し合っておきましょう。
Kitano壁紙スクールの受講風景には、お試しの講習を受けた後、「妻ともじっくり相談して受講を検討してみます」と話した受講生もいます。講師はご夫婦でじっくり検討するよう伝え、夫婦での受講も歓迎しているそうです。
実際の現場を体験してから家族と話すと、仕事の中身を具体的に伝えられます。
よくある質問では、「〇歳でも受講できますか」という問いに、年齢制限はないと答えています。今の職業についても、制限はありません。
背が小さい女性でも貼れるか、という問いにも「貼れます」と答えています。
Kitano壁紙スクールでは、座学の時間を設けず、知識は無料の事前動画で学んでから現場に入ります。現場では講師がその場で指導し、手道具や壁紙などの資材もすべて用意されています。
少人数のマンツーマンで指導し、ほかの受講生と同じ現場になっても、作業はそれぞれ単独で行います。ほかの受講生の進み具合に影響されることはありません。
休憩は、10時から15分、12時から60分、15時から15分が目安です。外出も、受講する場所での飲食もできます。
よくある質問では、修了した人の割合を93%と答えています。途中でやめた7%の人の理由は、本業が忙しくなった、病気になった、会社の方針が変わった、といったものです。
壁紙が貼れないからという理由で、スクールが断った例は一度もないそうです。
独立開業サポートでは、研修に加えて開業の支援を受けられ、修了後はパートナー契約で実際の現場を担当します。研修の間も、開業の経験がある講師に相談できます。
パートナー契約の仕組みは、独立開業サポートの説明で次のように紹介されています。
営業が要らない:自分で仕事の依頼先を探す必要がなく、依頼はLINEやメールで届く
事務作業が少ない:請求書を月に1回送る
働く日を選べる:休日や働く日数は自由に決められる
材料と保険:壁紙から糊やボンドの副資材まで材料は会社側が揃え、けがや物損には会社の保険が適用される
申し込むには、個人事業主の開業届(または法人の登記)と運転免許証が必要です。30代で独立を考えるなら、仕事の受け方まで含めて、学んだ後の道を描いておけます。
コースは次のとおりです。
パーフェクトコース
一人で施工を完結できる基本の習得。床(フロアタイル・クッションフロア)の施工体験を含む
エキスパートコース
柄合わせやソフト巾木まで、現場で通用する応用力
独立開業サポート
研修に加え、開業の支援と、修了後に実際の現場案件を担当するパートナー契約
各コースの詳細は、こちらをご覧ください。
人によって合う仕事は違うので、一つには決められません。求人の状況、一人前までの道のり、体の負担、年齢の扱い、将来の働き方の5つで比べてみてください。
資格がなければできない仕事を選ぶか、腕と経験で評価される仕事を選ぶかでも、学び方が変わります。壁紙を貼るクロスの職人は、腕と経験で評価される仕事です。
しんどさの感じ方は、人によって違います。本文で紹介したとおり、前の仕事を辞めた理由には、収入のほか、労働時間や休日、人間関係、会社の将来への不安が並んでいます。
体のきつさだけでなく、働く時間や人間関係まで含めて、自分が何をしんどいと感じるのかを先に考えておきましょう。
目指す仕事によって変わります。電気工事のように資格がなければ作業できない仕事なら、その資格が入り口になります。
壁紙の職人のように腕で評価される仕事なら、技能検定「表装(壁装作業)」が腕前を示す公的な資格です。ただし受検には実務の経験が要るので、まずは経験を積める場所を選ぶことが先になります。
Kitano壁紙スクールのよくある質問では、受講生の45%が現場の経験のない人だと答えています。年齢の制限もありません。
Kitano壁紙スクールのよくある質問では、背が小さい女性でも貼れるかという問いに「貼れます」と答えています。
受講風景にも、看護師からハウスクリーニングの経営者になった女性の受講生が、初日から壁紙を貼るところまで進んだ様子が紹介されています。
Kitano壁紙スクールには、実際の現場で講習を受ける1day講座があります。すでに建設業で活躍している人や、ほかの業種の技術を持つ人が、内装の施工の流れとコツを効率よく経験するための内容です。
クロスをまったく貼ったことがない人には、パーフェクトコース、エキスパートコース、独立開業サポートをすすめています。
年齢だけで遅いということはありません。技能検定の受検資格も、年齢の条件がなく、実務の経験の年数で決まります。
ただし、30代後半から始めるなら、続けられる年数と体の負担を考えて、学ぶ順番を決めておくことが大切です。
学び方によっては可能です。Kitano壁紙スクールでは、仕事が休みの日に合わせて受講できます。
現場で行う講習なので、すべての日程を土日祝日にするのは難しいものの、受けられる日を相談しながら決められます。
体を使う仕事なので、まったく負担がないわけではありません。夏の現場は蒸し暑くなるため、Kitano壁紙スクールでは空調服を無料で貸し出しています。
仕事のきつさを分けて考える方法は、本文で紹介したコラムで詳しく説明しています。
Kitano壁紙スクールの受講エリアは、東京23区内とその近郊です。それ以外の地域での開催や、宿泊先の手配は行っていません。
遠方から通う場合は、滞在先を自分で手配することになります。
壁紙の職人は、経験を積んだ後に独立する道がある仕事です。Kitano壁紙スクールの独立開業サポートでは、修了後にパートナー契約で実際の現場を担当します。
ここまでの内容を、3つに分けて振り返ります。
資格の仕事か、腕の仕事かを分ける:腕の仕事は、経験を積んだ先に資格がある
5つの物差しで選ぶ:求人、道のり、体の負担、年齢、将来の働き方
生活の段取りを先に決める:続けながら準備するか、辞めて学ぶか。手続きの期限も確かめておく
30代からでも、技能は身につきます。勢いで決めず、続けられる形を選んで、一歩ずつ進んでいきましょう。
30代から手に職をつけたいなら、まずは無料でできることから始めてみてください。
Kitano壁紙スクールでは、無料で試せる2つの入り口を用意しています。
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詳しくは、Kitano壁紙スクールのホームページをご覧ください。