新しく入った社員を職人に育てたい。けれど、教えられる先輩は毎日現場に出ていて、手を止めて教える時間がない。
工務店やリフォーム会社、内装の会社では、こうした悩みを抱える会社が少なくありません。
職人の育成は、先に3つを決めておくと進めやすくなります。一人前の目安、学ぶ場、戻ってからの任せ方の3つです。
このうち学ぶ場には、社内のOJT、公的な職業訓練、業界団体や自治体の職人塾、民間のスクールの4つがあります。それぞれ向いている人と会社が違うので、自社の事情に合わせて選び、組み合わせることになります。
【目次】
職人の育成は、「誰が、いつまでに、何をできるようになればよいか」が決まっていないと、つまずきやすくなります。
目安が決まっていないと、教える側は何から教えればよいか迷い、教わる側は自分がどこまで来たのか分かりません。
一人前の目安:技能検定の「表装(壁装作業)」や、建設キャリアアップシステムの能力評価(レベル1〜4)を使うと、社外にも通じる基準になる
学ぶ場:社内OJT、公的な職業訓練、職人塾、民間のスクールから、時間・費用・対象者の条件で選ぶ
任せ方:学んだあと、どの工事から一人で任せるかを段階で決めておく
この3つが決まれば、教える先輩の負担も、教わる社員の不安も小さくなります。
職人の育成が難しいのは、教える側の努力が足りないからではありません。数字を見ると、多くの会社が同じところでつまずいています。
厚生労働省の令和7年度「能力開発基本調査」(令和8年7月31日公表)によると、人材育成に何らかの問題があるとした事業所は80.1%でした。
問題の中身でいちばん多かったのは「指導する人材が不足している」で59.5%です。次いで「人材を育成しても辞めてしまう」が51.6%、「人材育成を行う時間がない」が45.5%でした。
この調査は、常用労働者30人以上の企業と事業所が対象です。それより小さな会社は調査に含まれていませんが、教える人が数人しかいない会社ほど、一人が抜けたときの影響は大きくなります。
同じ調査で、技能の継承に問題があるとした事業所は、全体では44.2%でした。これに対して建設業は59.2%で、全体より15ポイントも高くなっています。
技能の継承の問題点(全産業)で多かったのは、「意欲のある若者・中堅層の確保が難しい」の74.5%と、「技術・ノウハウ等の伝承に時間がかかり円滑に進まない」の60.6%です。
建設業では、技能の継承に取り組んでいる事業所が90.6%にのぼります。取り組んではいるものの、時間がかかり、思うように進まないのが実情です。
厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」(令和8年10月発表)では、令和5年3月に高校を卒業して建設業に就職した人のうち、40.9%が3年以内に辞めています。全産業の36.9%より高い数字です。
一方、厚生労働省の「雇用動向調査」によると、令和7年の建設業の離職率は8.7%で、全産業の13.7%より低くなっています。
2つは数え方の違う数字なので、そのまま比べることはできません。ただ、働く人全体の離職率は全産業より低い一方で、新しく高校を出て入った人の3年以内の離職は全産業より多くなっています。
入社から最初の数年の育て方が、定着を考えるうえでの課題になっていることがうかがえます。
人材育成の3つの柱とは、一般にOJT、OFF-JT、自己啓発の3つを指します。厚生労働省の能力開発基本調査も、この3つに分けて企業の取り組みを調査しています。
OJT(現場で仕事をしながら教える)
日常の仕事に就きながら行う教育訓練です。職人の世界では、先輩や親方に付いて現場で覚える形がこれにあたります。
OFF-JT(仕事を一時的に離れて学ぶ)
業務命令に基づいて、通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練です。社内で集めて行う研修のほか、業界団体や民間の教育訓練機関に社員を派遣して学ばせるものも含まれます。
自己啓発(本人が自発的に学ぶ)
働く人が、自分の意思で職業の能力を伸ばすために行う学びです。動画や本で道具の使い方や手順を予習するのも、ここに入ります。
厚生労働省は、OJTのうち、教育担当者・対象者・期間・内容を計画書などで具体的に決め、段階的に続けて行うものを「計画的なOJT」と呼んでいます。
令和7年度の調査では、正社員に計画的なOJTを行った建設業の事業所は66.5%でした。
裏を返すと、残りの事業所では、正社員への計画的なOJTが行われていません。同じOJTでも、担当と期間と内容を決めるだけで、教える質がそろいやすくなります。
職人の育成では、3つの柱を次のように組み合わせると考えやすくなります。
自己啓発:道具の名前や作業の手順を、動画や資料で先に頭に入れておく
OFF-JT:仕事を離れた場で、基本の技術を集中して繰り返す
OJT:現場に戻り、先輩と一緒に実際の工事で経験を重ねる
どれか1つで職人が育つわけではありません。どの柱を、どの順番で、どこに任せるかを決めることが、育成の計画そのものになります。
人材育成ができる人とは、教える中身を言葉と手順に分けて伝えられ、相手の進み具合に合わせて任せる範囲を広げられる人です。
腕のよい職人が、そのまま教えるのが上手とは限りません。長年の勘で動いている部分は、本人にとって当たり前すぎて、言葉にしにくいからです。
教える側に立つ人には、次の3つが求められます。
言葉にできる:「よく見て」で済ませず、「地ベラはこの角度で当てる」「糊はこの量で練る」と具体的に伝えられる
待てる:失敗しても、すぐに取り上げずに、もう一度やらせられる
任せられる:できるようになった作業から、一人で任せる範囲を少しずつ広げられる
社内にこうした人が見つからないときは、教える役を外の場に任せるのも1つの方法です。
職人を育てる場は、大きく4つに分けられます。それぞれの特徴を、向いている人・会社、期間、費用、注意点で並べます。
自社の現場で、先輩に付いて仕事をしながら覚える方法です。
向いている人・会社:教える役の先輩に時間の余裕がある会社。自社のやり方や品質の基準をそのまま覚えてほしい場合
期間:会社と本人しだい。一人前までに数年かかることが多い
費用:外への支払いはかからないが、教える先輩の時間と、その間の工事の手が減る
注意点:教える人によって教え方がばらつきやすい。先輩が忙しい時期は、見て覚えるだけの日が続きやすい
国や都道府県が行う職業訓練です。離職した人向けと、働いている人向けに分かれます。
向いている人・会社:離職中で、時間をかけて基礎から学びたい個人。働きながら技能を高めたい在職者
期間:離職者向けの公共職業訓練は、全国63か所のポリテクセンター(職業能力開発促進センター)などで、6か月程度の訓練が中心
費用:離職者向けは受講料が原則無料(テキスト代などは自己負担)。在職者向けは原則有料
注意点:訓練の内容は標準化されているため、クロスの施工だけを短く深く学ぶ、といった組み方は難しい。社員として雇っている人を通わせる場合は、在職者向けの訓練を探すことになる
業界団体や事業主の団体が、加盟する会社の社員をまとめて育てる場です。
このうち、職業能力開発促進法の基準を満たし、都道府県知事の認定を受けた訓練を「認定職業訓練」といいます。
向いている人・会社:1社では体系だった教育を組みにくい中小の会社。社員に業界の標準の基礎を学ばせたい場合
期間:認定職業訓練では、普通課程が1年、短期課程が6か月以下(内容によって難しい場合は1年以下)。短期課程の総訓練時間は12時間以上(職業能力開発促進法施行規則11条)
費用:要件を満たせば、訓練経費の一部について都道府県の補助を受けられる場合がある
注意点:対象は、事業主などが雇用している従業員。個人が直接申し込む場ではない
自治体が、若い人に職人の仕事を体験してもらう場を設けている例もあります。
東京都の「職人塾」は、34歳以下で今は仕事に就いていない人(学生を含む)や、アルバイト・パートなど臨時的な仕事に就いている人が対象です。親方のもとでの職場体験実習の期間は「概ね1〜2か月(最大20日)」と案内されていて、参加費は無料です。実習先に通う交通費は上限つきで支給され、それ以外は自己負担です。
扱う職種は、畳製作・建具製作・江戸表具・造園など伝統的な技を中心とした17職種で、クロス(壁紙)の施工は入っていません。修了後の資格や就職の支援についても、都の募集の案内には書かれていません。若い人がものづくりの仕事に触れる入り口として見ておくとよいでしょう。
民間の事業者が、特定の工事の技術を短い期間で教える場です。
向いている人・会社:教える役の先輩がいない、または忙しい会社。よく出る工事の技術を、できるだけ早く社員に身につけてほしい場合
期間:スクールによって違う。数日から数か月まで幅がある
費用:受講料がかかる。社員を通わせる会社は、公的な助成の対象になるかを確かめる
注意点:スクールで基本を覚えても、現場の経験はそのあと自社で積ませる必要がある。練習場で教えるのか、実際の現場で教えるのかも、スクールによって違う
4つの場には、どれが優れているという順番はありません。会社の事情と、育てる人の事情で選び分けます。
教える先輩に時間がある:社内のOJTを、計画的なOJTの形に整える
離職中の個人が、時間をかけて基礎から学びたい:公的な職業訓練
業界の標準の基礎を、社員に時間をかけて学ばせたい:認定職業訓練や業界団体の職人塾
教える人がいない・よく出る工事を早く内製化したい:民間のスクールで基本を学び、自社の現場で経験を積ませる
短い期間に集中して基礎を学んでから現場に出る育て方と、現場で長く見習いをしながら覚える育て方。どちらが辞めにくく、どちらが早く一人前になるのかは、気になるところです。
ただ、2つの育て方を同じ物差し(辞めた人の割合や、技能検定の合格など)で比べた公的な資料は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。「短期集中のほうが辞めにくい」「見習いのほうが腕が上がる」とは言い切れません。
選ぶときは、次の2つで考えるのが現実的です。
教える人の時間を、どれだけ取れるか:見習いで育てるなら、先輩が教える時間を仕事の段取りに組み込む必要がある
基礎を覚えたあと、経験を積む現場があるか:短期で基礎を学んでも、そのあと自社の現場で数をこなさないと腕は定着しない
どちらの育て方を選んでも、最初に見た「指導する人材が不足している」「人材育成を行う時間がない」という悩みにどう手を打つかが、分かれ目になります。
「一人前」の中身を、親方や社長の感覚だけで決めると、教わる側には先が見えません。社外にも通じる公的な基準を、育成の目安として使えます。
クロス(壁紙)の施工の国家検定は、技能検定の「表装」職種のうち「壁装作業」です。表装には1級と2級があります。
名前の似た「内装仕上げ施工」は、床や鋼製下地、ボード仕上げ、カーテンなど7つの作業に分かれた別の職種で、実技に壁装の作業は含まれていません。社員の目標に掲げるときは、取り違えないようにします。
実務の経験だけで受検する場合、2級は2年以上、1級は7年以上の経験が必要です。2級を最初の大きな目標に置くと、入社2年目以降の道筋が描きやすくなります。
国土交通省が進める建設キャリアアップシステム(CCUS)では、技能者の経験と資格を4つのレベルで評価します。クロスを貼る人は「内装仕上」の基準で評価されます。
レベル1:システムに技能者として登録された段階
レベル2:就業日数645日(3年)以上で、決められた資格のうちいずれか1つを持っている
レベル3:就業日数1,075日(5年)以上、職長または班長として645日(3年)以上で、1級表装技能士などの資格を持っている
レベル4:就業日数2,150日(10年)以上、職長として645日(3年)以上で、登録内装仕上工事基幹技能者などの資格を持っている
就業日数は、215日を1年として数えます。
レベル2の資格は、2級表装技能士だけではありません。有機溶剤作業主任者の技能講習や玉掛けの技能講習、足場の組立て等の特別教育なども対象で、どれか1つを持っていれば足ります。
公的な基準は年単位の目標です。その手前に、社内で数か月単位の目安を置くと、教える側も教わる側も進み具合を確かめやすくなります。
たとえば、次のような段階が考えられます。
段階1:器具の取り外し、古いクロスの剥がし、糊づくりを一人でできる
段階2:パテで下地を整え、平らな壁にクロスを貼れる
段階3:入隅・出隅・継ぎ目の処理、点検口や梁のまわりを納められる
段階4:6畳ほどの部屋の天井と壁を、段取りから一人で仕上げられる
段階5:1Kなど実際の物件を、決められた時間内に一人で仕上げられる
段階4まで来たら、自社の小さな工事から一人で任せ始める、といった決め方ができます。
教える順番の具体例として、Kitano壁紙スクールが公開している受講風景を見てみます。法人から2名の社員が同時に受講した例で、お一人は元エステティシャン、もうお一人は元美容師の方です。
どちらも建設の経験はありませんでした。
1日目は、手道具の説明から始まり、コンセントなどの器具の取り外し、古いクロスの剥がし、糊づくりまで体験しています。受講生は、事前の動画で見ていたより糊の原液の箱が重く、扱いが難しかったと話しています。
2日目には、下地を整えるパテ打ちと、練習用のクロスを使った初めての貼り込みに進みました。入隅(へこんだ角)でクロスが破れるなど、手を動かして初めて分かる課題が出ています。
3日目は、地ベラを使った裁断、入隅の処理、継ぎ目の重ね切りなど、基本の技術を1つずつ練習しました。その日の終わりには、本番用のクロスを貼るところまで進んでいます。
4日目には、出隅(出っ張った角)や点検口、梁のまわりといった納めの難しい箇所に取り組みました。5日目には、新しいボードへのパテ打ちやコーナーテープの施工も学んでいます。
2週目に入ると、器具の取り外しから剥がし、下地の研磨、貼り込みまでを通しで行い、ソフト巾木の施工にも挑戦しています。
11日目には、1Kの物件の壁を、器具の取り外しから貼り込みまで、2人で連携して仕上げました。
13日目と14日目は修了テストです。6畳の部屋の天井と壁のクロスを、講師の助言なしに一人で仕上げます。
2人とも合格しました。
最終日は床の体験講習で、フロアタイルとクッションフロアの施工を学んでいます。
この受講風景からは、教える順番について3つのことが読み取れます。
初日から道具と材料に触れる:剥がしや糊づくりなど、準備の作業を最初に体で覚える
やさしい面から難しい納めへ:平らな壁、角、継ぎ目、点検口や梁、天井と、難しさを1段ずつ上げる
最後は一人で通して仕上げる:部分の練習で終わらせず、部屋1つを段取りから一人で仕上げて確かめる
受講風景のページに載っているクチコミで、受講生のお一人は「15日間が終わっただけでプロを名乗ることはできませんが、基礎をしっかり学んで、必要な技術は習得できたかなと思えるくらいにはなれた」と振り返っています。
基本の技術を身につけたあとは、現場での経験を重ねる段階に移ります。このお二人は修了後、所属する企業の要望を受けて、実際の現場の経験を積む独立開業サポートへ進むことが決まりました。
社内のOJTで職人を育てる場合に、すぐに取り入れられる工夫を5つ挙げます。
厚生労働省のいう「計画的なOJT」の形です。誰が教えるか、いつまでに、何をできるようにするかを1枚に書いておくだけで、忙しい時期にも教えることが後回しになりにくくなります。
道具の名前や手順の説明は、現場で一から話すと時間がかかります。Kitano壁紙スクールでは、受講生に事前の動画で知識と工程を入れてもらい、対面の講習では手を動かす指導に時間を使っています。
社内でも、先輩の作業を短い動画に撮っておけば、新人が自分で予習でき、先輩の説明の時間を減らせます。
本番の現場では、失敗が許されにくいものです。練習用のクロスや、自社の倉庫の壁など、失敗しても困らない場所で繰り返し練習できると、上達しやすくなります。
先に決めた社内の目安に沿って、できるようになった作業から一人で任せます。剥がしと下地の準備から任せ、次に平らな壁、そのあと角や継ぎ目、と範囲を広げていきます。
その日にうまくいかなかったところを、本人の言葉で振り返ってもらいます。先に紹介した受講風景でも、講師がその日の作業のあとに「いかがでしたか」と尋ね、受講生が自分の課題を言葉にしています。
課題を本人が言葉にできると、次の日に何を意識すればよいかがはっきりします。
能力開発基本調査では、人材育成の問題として「育成しても辞めてしまう」を挙げた事業所が51.6%ありました。育てることと、長く働いてもらうことは、一緒に考える必要があります。
社内の段階や、技能検定、CCUSのレベルを使って、本人が今どこにいて、次に何を目指すのかを見えるようにします。先が見えないまま雑用が続くと、成長の手応えを得にくくなります。
社内の段階や公的な資格が上がったときに、任せる仕事と処遇がどう変わるのかを、あらかじめ決めて伝えておきます。
CCUSのレベルは、ほかの会社や元請けにも通じる基準です。レベルに応じた処遇の目安を社内で決めておくと、本人にも分かりやすくなります。
教える役の先輩は、自分の工事を進めながら新人を見ています。教える時間を業務として認め、外の場に任せられる部分は任せることで、先輩の負担が偏らないようにします。
会社が雇っている社員に職業訓練を受けさせる場合、厚生労働省の「人材開発支援助成金」の対象になることがあります。訓練の経費や、訓練を受けている間の賃金の一部を助成する制度です。
建設業の会社に関わる主なコースは、次の3つです。
人材育成支援コース:仕事を離れて行う10時間以上の訓練などが対象
建設労働者認定訓練コース:建設の会社が、雇っている建設労働者に認定職業訓練を受けさせた場合
建設労働者技能実習コース:建設の会社が、雇っている建設労働者に技能の実習を受けさせた場合
いずれも、訓練を始める前の計画の届け出などの手続きが必要になる場合があります。また、助成の対象になるのは会社が雇っている労働者で、外注先の個人の職人さんは対象になりません。
制度は改正が多いため、助成の額や要件は、申請の前に管轄の労働局で確かめてください。
パーフェクトコース
一人で施工を完結できる基本の習得。床(フロアタイル・クッションフロア)の施工体験を含む
エキスパートコース
柄合わせやソフト巾木まで、現場で通用する応用力
独立開業サポート
研修に加え、開業の支援と、修了後に実際の現場案件を担当するパートナー契約
各コースの詳細は、こちらをご覧ください。
会社から社員を送り出す場合の提案もあります。すでに事業の基盤がある企業には、独立開業のためのカリキュラムを、その会社に必要な別のカリキュラムに入れ替える提案をしています。
スクールのコラムで紹介されている企業の例では、社長が最初にヒムロ最高講師と、自社の現場の課題と目標を話し合いました。そのうえで育成の計画を立て、2名の社員を送り出しています。
どの工事を、誰に、いつまでに身につけてほしいかが決まっていると、こうした相談が進めやすくなります。
建設業の新規事業アイデアは「断っている隣の工事」にある|社員に内装の技術を持たせて始める方法
会社が社員を育てる道のほかに、個人が自分で技能を身につけて職人を目指す道もあります。
公的な職業訓練は、誰でも同じ条件で受けられるわけではありません。対象者によって、受けられる訓練と支援が分かれています。
雇用保険を受けている離職者:主に公共職業訓練の対象。ハローワークで受講を相談する
雇用保険を受けられない離職者や、収入が一定額以下の在職者:求職者支援制度の訓練の対象。要件を満たせば、給付金を受けながら受講できる。給付金の要件を満たさなくても、無料で訓練を受けられる(テキスト代などは自己負担)
働いている人:在職者向けの訓練は、原則として有料
求職者支援制度の給付金は、雇用保険の基本手当を受けられる間は受けられません。自分がどれに当たるかは、ハローワークで確かめるのが確実です。
民間のスクールを選ぶときは、練習場で教えるのか実際の現場で教えるのか、修了後に現場の経験をどう積めるのかを、申し込みの前に確かめておきます。
Kitano壁紙スクールの受講者のうち、現場の経験がない人は45%です。年齢や職業による受講の制限はありません。
独立を考える人に向けては、独立開業サポートがあります。研修のあと、営業なし・ロイヤリティ0円のパートナー契約のもとで、実際の現場の案件を担当する仕組みです。契約の条件は、申し込みの前の説明で確かめておくと安心です。
OJT(仕事をしながら教える)、OFF-JT(仕事を一時的に離れて学ぶ)、自己啓発(本人が自発的に学ぶ)の3つです。職人の育成では、予習を自己啓発で、基本の技術をOFF-JTで、現場の経験をOJTで、と組み合わせると考えやすくなります。
教える中身を言葉と手順に分けて伝えられ、相手の進み具合に合わせて任せる範囲を広げられる人です。腕のよさと教える上手さは別のものなので、教える役を決めるときは、言葉にできるか、待てるかも見ておきます。
職人の育成なら、教える担当と期間と中身を紙に書く、知識は動画で先に入れる、といった工夫があります。失敗してよい場所で練習させる、一人で任せる範囲を段階で広げる、1日の終わりに振り返ることも役に立ちます。
雇用保険を受けているか、働いているかなどで、受けられる訓練と支援が分かれます。自分がどれに当たるかは、ハローワークで確かめるのが確実です。
公的な目安では、建設キャリアアップシステムのレベル2が就業日数645日(3年)以上、技能検定の表装2級の受検には実務経験2年以上が必要です。
現場で一人で任せられるまでの期間は、会社や本人、教わる場によって違います。社内の段階を決めておくと、自社での目安を立てやすくなります。
技能検定の「表装」職種のうち「壁装作業」で、1級と2級があります。
「内装仕上げ施工」は床やボード仕上げなどの別の職種なので、取り違えないようにします。
教える役を外の場に任せる方法があります。基本の技術を民間のスクールや業界団体の訓練で身につけてもらい、自社の現場では経験を積ませることに集中すると、社内の先輩の負担を減らせます。
本人が今どこにいて、次に何を目指すのかを見えるようにすることです。社内の段階や、技能検定、建設キャリアアップシステムのレベルを目安にし、段階が上がったときの任せる仕事と処遇を先に決めて伝えておきます。
育てている例があります。Kitano壁紙スクールの受講風景には、元エステティシャンと元美容師の社員の例が公開されています。修了テストで、6畳の天井と壁を一人で仕上げました。
ただし、基本を覚えたあとに現場の経験を重ねる期間は必要です。
職人の育成は、次の3つを先に決めると進めやすくなります。
一人前の目安:技能検定「表装(壁装作業)」や、建設キャリアアップシステムのレベルを使い、その手前に社内の段階を置く
学ぶ場:社内のOJT、公的な職業訓練、職人塾や認定職業訓練、民間のスクールから、自社の事情で選び、組み合わせる
任せ方:できるようになった作業から、一人で任せる範囲を段階で広げる
教える人と時間が足りないのは、多くの会社に共通する悩みです。すべてを社内で抱えようとせず、外の場に任せられる部分は任せることで、先輩の負担を減らしながら育てられます。
社員を職人に育てたい会社も、自分で職人を目指したい人も、まずは無料でできることから始めてみてください。
Kitano壁紙スクールでは、無料で試せる2つの入り口を用意しています。
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ゲームのような感覚で取り組めるテストです。公開していない動画も見られます。
無料「個別キャリア診断」
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詳しくは、Kitano壁紙スクールのホームページをご覧ください。